About MFT

【MFT(口腔筋機能療法)について】
MFT : Oral Myofunctional Therapy

口腔機能の低下が健康寿命に大きく影響することを受け、2018年に「口腔機能発達不全症」および「口腔機能低下症」が歯科保健診療の項目に組み込まれたことによりMFT という口腔の筋機能療法指導が徐々に著明になって参りました。

MFT(口腔筋機能療法)とは名前の通り、口を取り囲む周囲の筋肉の動きを正しく導くトレーニングの事を言い、1981年よりアメリカの言語療法士(現在の言語聴覚士)のZickefoose夫妻によって始められました。

日本では間違った口腔筋の働きが歯並びに影響するとして主に矯正歯科で取り入れられてきました。

私は歯科衛生士として臨床に立ったその年にMFTの生みの親であるZickefoose夫妻の講義で学び、その後も同講師の講義やMFT の学会に参加しつつ多くの患者様を担当し診て参りました。
しかし年月をかけて他の分野でも多くを学び、得た答えは…「お口周りに限局したアプローチでは改善が得られにくい」でした。

よく言われるお口ポカンにも原因があります。
そこに関わる姿勢の悪さにも原因があります。

「お口を閉じよう」「姿勢に気を付けよう」「食べ方に気を付けよう」などの「意識しよう」の指導ではその場しのぎという事。
今出ている動作を意識だけで無理に封じ込めると他で代償が起きてしまいます。

「意識しなくても自然と良い状態」
当塾はここを目標に掲げます。

「姿勢が悪い」「くちゃくちゃ食べる」などご家庭でもつい怒り口調になりそうな指導をしなくて済むよう、なるべく楽に、そして楽しんで取り組めるような情報を提供できるよう心がけます。

一人一人の口腔機能発達不全の原因を細部にわたって探り、生活環境をはじめとし全身の状況からその方に必要な情報をお伝えして参ります。

「直そう」「気を付けよう」「意識しよう」ではなく、間違った動きが出てしまう原因を細かい問診から一緒に探り、「意識する」ことではなく「意識しなくても正常に近い状態に近い動作ができる」事を目標とします。(状況によりましては別の機関の医師による診察や治療が必要な場合もございます)

これらの理由により当塾では口腔筋の機能発達不全に対し「習癖」として扱う一般的な「MFT」ではなく「口腔機能向上支援」として心も含めて全身をみながらご支援致します。

何歳からでも対応は致しますが、早ければ早いほどより良い状態に導くことが可能となります。新生児からの評価や支援が可能です。

出来ることなら、代償動作※が出ない状態での発育発達を願うので、妊娠前・出産前のプレママ・プレパパに前もって知識を得て頂く事を一番にお勧め致します。

※代償動作とは:本来の動作や運動を行うのに必要な機能以外の機能で補って動作や運動を行うこと。
本来使うべき筋肉を使わずにほかの筋肉を使うことにより、使われなかった筋肉は筋力低下を起こし、代わりに使われた筋肉に過剰に負荷がかかり姿勢や体の使い方が間違った方向へ導かれる。